財務諸表とは?
そのような外部に公開される資料のことを財務諸表と呼びます。
簿記 3 級の学習を通じて学んできた仕訳帳や総勘定元帳などは外部に公開されない資料です。
(このような資料は社外秘となります。)
ただし、貸借対照表や損益計算書は外部に公開される資料となります。
これらの資料を参照して外部の人間が下記のような用途で利用します。
- 株主などが会社の業績を確認する。
- 競合となる会社と比較して、事業の分析に用いられる。
- 直近5年間の経営成績を参照して、会社の成長率を確認する。
財務諸表は外部公開される資料であると同時に、普段仕訳などに携わらない人々も参照します。
そのため、そのような外部の人が見ても読めるように、体裁を整え、財務諸表ならではのルールの上で資料を作成していく必要があります。
具体的には貸借対照表、損益計算書それぞれにおいて下記のようなルールが存在します。
貸借対照表を作成する際のポイント・ルール
- 現金勘定(資産)や当座預金勘定(資産)などの残高は、まとめて現金及び預金、または現金預金として表示する。
- ただし、検定試験では現金と当座預金を分けたままの状態で回答させることも多い。
- 繰越商品勘定(資産)の残高はシンプルに商品として表示する。
- 繰越商品勘定のままだと難しいため、シンプルに伝わる商品という表示としている。
- 貸倒引当金は対象となった債権から控除する形で表示する。
- 借方側でマイナス表示して対応します。
- 具体的には
△〇,〇〇〇
という形で借方側に記述するが、記述しないケースもある。 - 答案用紙に何も書かれていない場合(指示がない場合)は、
△
はつけなくても問題ない。
- 具体的には
- これらは負債ではなく資産の価値が減っているため、資産がマイナスになっているのを表すためにこのような書き方となる。
- このようなものを評価勘定とも言う。
- 借方側でマイナス表示して対応します。
- 減価償却累計額は対象となっている固定資産から控除する形で表示する
- 借方側でマイナス表示して対応します。
- 具体的には
△〇,〇〇〇
という形で借方側に記述するが、記述しないケースもある。 - 答案用紙に何も書かれていない場合(指示がない場合)は、
△
はつけなくても問題ない。
- 具体的には
- これらは負債ではなく資産の価値が減っているため、資産がマイナスになっているのを表すためにこのような書き方となる。
- このようなものを評価勘定とも言う。
- 借方側でマイナス表示して対応します。
- 経過勘定科目について、日商簿記 3 級では未収家賃や未払利息、前払保険料、前受家賃などの具体的な科目名を用いることが多いが、未収収益や未払費用、前払費用、前受収益といった科目名で表示させることもある。
経過勘定科目について
上の 貸借対照表を作成する際のポイント・ルール
にも出てきた経過勘定科目について説明します。
時の経過に応じて計上すべき金額を計算している科目を経過勘定科目、または経過勘定といいます。
具体的な例を上げると、毎月1,000円の費用が発生するサービスを利用しているとします。
この場合、毎月1,000円の費用が発生していることになりますが、料金は1年間まとめて12,000円を後払いするケースもあります。このようなケースでは、費用は毎月計上すべきなのに、現金の支出は毎月ないこととなります。
つまり、現金の収支とその期に計上すべき費用の間にタイミングのズレが生じることになります。そこで、経過勘定科目を使って仕訳し、タイミングのズレを調整するというわけです。
経過勘定科目の代表的な科目としては、
等が挙げられます。
ここについては下記のページでより詳しく解説していますので、ご覧ください。
損益計算書を作成する際のポイント・ルール
- 売上勘定(収益)の残高は売上高として表示する。
- なんとなくそれっぽい名称で表記している、ぐらいに理解しておけば良い。
- 仕入勘定、または売上原価勘定(費用)の残高は売上原価として表示する。
- 売れた商品の原価はいくらか?を表したいため、その意向をそのまま反映させた表現となっている。
実際に貸借対照表と損益計算表を作成してみる
ここから下は現在書きかけとなっております。完成まで今しばらくお待ち下さい。
それでは、実際に残高試算表と決算修正事項、および決算整理事項を踏まえた上での、貸借対照表と損益計算表を作成してみましょう。
残高試算表
まずは残高試算表となります。
ここではHTMLのテーブル構造を理由して残高試算表を作成しますが、実際には下記のようなフォーマットとなっていますことに注意してください。

では実際に残高試算表を下に作成します。
借方 | 勘定科目 | 貸方 |
400,000 | 現金 | |
現金過不足 | 7,000 | |
477,000 | 当座預金 | |
320,000 | 普通預金 | |
327,000 | 受取手形 | |
500,000 | 売掛金 | |
30,000 | クレジット売掛金 | |
55,000 | 前払金 | |
808,000 | 繰越商品 | |
300,000 | 仮払法人税等 | |
400,000 | 備品 | |
支払手形 | 80,000 | |
買掛金 | 522,000 | |
預り金 | 25,000 | |
借入金 | 376,000 | |
貸倒引当金 | 8,200 | |
備品減価償却累計額 | 80,000 | |
資本金 | 1,000,000 | |
繰越利益剰余金 | 240,000 | |
売上 | 10,471,800 | |
受取手数料 | 116,000 | |
受取家賃 | 504,000 | |
7,565,000 | 仕入 | |
307,000 | 給料 | |
685,000 | 旅費交通費 | |
137,000 | 交通宣伝費 | |
459,000 | 水道光熱費 | |
652,000 | 通信費 | |
1,000 | 支払利息 | |
13,423,000 | 13,481,200 |