現金過不足(げんきんかぶそく)とは
現金の実際の有高は毎日調べ、帳簿残高、つまり現金勘定残高や現金出納帳残高と照らし合わせます。
照らし合わせた結果、両者が一致していれば問題はないのですが、不一致になる場合もあります。
不一致の場合には原因を調査する必要がありますが、原因がすぐに判明しない場合もあります。
このような場合、現金過不足勘定で処理をしておき、後日再度調査を行います。
現金過不足勘定を用いた仕訳の例
- 3/1、現金の実際有高は1,000,000だったが、帳簿残高は¥1,100,000だった。
- 3/4、上記不一致のうち¥90,000は支払家賃の記入漏れであることが判明した。
- 3/31、本日決算日、不一致のうちの残高は不明のままだったので、雑損または雑益として処理する
日付 | 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
3/1 | 現金過不足 | 100,000 | 現金 | 100,000 |
3/4 | 支払家賃 | 90,000 | 現金過不足 | 90,000 |
3/31 | 雑損 | 10,000 | 現金過不足 | 10,000 |
現金過不足が発生した場合の処理では、現金の帳簿残高を実際有高に近づけることを覚えておいてください。
帳簿残高のほうが実際の有高より¥100,00多いため、多い帳簿残高を少ない実際有高に近づけるためには、帳簿上の現金を減らせば良い、という発送から貸方に現金を計上して対応します。
そして借方には現金過不足勘定を用いて処理を行います。
この現金過不足勘定は仮の勘定科目であり、資産・負債・資本・収益・費用のうちのどれなのかは、この段階でははっきりしていません。
現金過不足勘定は貸借対照表や損益計算書には載せない
上の例にもあるように、決算日までに現金過不足の原因が判明しなかった場合でも、そのまま現金過不足勘定を残しておくことはしません。
実際有高が少なかった場合には雑損勘定へ振り替え、逆に多かった場合には雑益勘定を用いて処理を行うようにします。