1人で会社を作る手順(新米社長の経験談)

1人で会社を作る手順(新米社長の経験談)

1人で会社を作る手順(新米社長の経験談)

こんにちは、マイクロ法人スタイルで日々事業を行っています、新米社長です。

最近『小さな会社の作り方』という記事を少しずつ書き進めていっています。

意外とこの記事、検索から見られているようで、小規模での会社設立には結構興味ある人が多いのだなと感じています。

上の記事は起業の心得から実際に法人を作るところまでを網羅的に書こうとしていますが、自身の経験談のみを記載したページを今回別途作ることにしました。

というのも、最近知り合いから、私が実際に会社を作ったときの手順を尋ねられることがあったからです。

その知人もマイクロ法人を作って事業をやっていこうと考えているようでした。

このようにマイクロ法人をこれから作ろうと考えている人に、実際に私がどのように会社(株式会社)を作ったのかをシンプルに説明することで参考になることも多いと思ったため、今回1人で会社を作る手順についてを書き記していこうと思います。

タイトルにも書いている通り、わたくし新米社長が実際に経験したことしか書いていません。

そのため、状況が異なる人の場合、参考にならないケースもあるかと思いますが、その点は予めご了承ください。

目次

前提条件

私の場合、会社を作る際に下記のような環境で実行しました。

  • 定款の作成を始め、法人登記に必要な書類の作成は司法書士の方に依頼
  • また、法務局への提出も司法書士の方に依頼
  • 国税に関する税務署への届け出は担当していただいている税理士さんに依頼
  • 地方税についての各都道府県税務署・市町村役場への届け出も、同じく税理士さんに依頼
  • 新米社長の会社は1人会社で、当面は従業員を雇う予定はないため、下記のことは行っていない
    • 労働法に関する届け出の労働基準監督署への提出
    • 雇用保険に関する届け出をハローワークに提出

なぜこのように依頼を行ったかというと、会社を作るのは基本的には時間と手間がかかるからです。

また定款を始め、必要な書類を作るには専門的な知識が求められるため、それらをすべて自分でこなしていては肝心の事業どころではなくなってしまうと思い、専門家の方に依頼を行っています。

なお、司法書士の方への依頼料は30~40万円ほどで行っていただき、満足しています。

(ちなみに全て自分でこなした場合でも資本金分を除いて、法人の設立には20万円弱は費用がかかりますのでご注意ください)

もし専門家の方に依頼はしないが、全部自分でやるのも億劫、と考えている方はfreee会社設立のように会社を作るためのツールを提供しているサービスもあるので、そちらも併せて検討してみると良いと思います。

ちなみに作ったのは株式会社です。

またタイトルに書いてある1人会社ですが、発起人、出資者、代表取締役が自分ひとりだけという条件のことを指しています。

注意事項

上にも書きましたが、今回書く文章はあくまで私が体験した会社を作るまでの手順となります。

実際に会社を作る方の状況によっては、ここに書く以外の手順が発生することもありますので、必ず自身で会社の登記作業を進めていく場合は、ご自身で会社の設立手順などはきっちり調べるか、専門の方に確認を取るなどしてください。

もし専門知識を持っている方が周りにいない、という方は下記のようなサービスで探してみるのも一つかと思います。

(下記は税理士さんを紹介してもらうためのサービスです)

税理士ドットコムで税理士をご紹介 税理士紹介ネットワーク

一人で会社を作る手順

それでは、さっそく本題に入りたいと思います。

会社の名前を決める

「何を当たり前のことを言っているんや〜!?」

とお怒りにならないでください。

会社名を決めなければハンコを作ることすらできないので、まずは会社名を決めました。

とりあえず国内でかぶらない会社名にしようと思い、法人番号公表サイトを駆使して、自身がつけようとしているか社名が既に存在していないかを調べながら会社を決めました。

この方法については下記の 【会社設立】自分の考えた会社名が既に存在していないかを確認する確実な方法 という記事で詳しく解説しているので、読んでみてください。

自分の考えた会社名が既に存在していないかを確認する確実な方法
https://boki-note.com/kaishamei-kaburanaika-kakunin/

実印登録を行う

法人印も必要ですが、代表者となる人間の実印も必要になります。

私は既に実印は持っていたのでその必要はありませんでしたが、実印を持っていない方は市役所に行って個人の印鑑の実印登録を行います。

またその際に印鑑証明ももらっておきます。

(法人登記を行う上で必要になります)

法人印を作る

会社名が決まったら、次は法人印の作成です。

法人印には種類があり、最低限必要になるのは下記の3種類です。

  • 会社代表者印
  • 銀行印
  • 会社の角印

司法書士の方に依頼を行ってからでもこちらは良かったのですが、早めに作ってしまおうということで速攻で作りました。

お安く、素早く、法人の印鑑を作る方法を下記の記事で解説しているので是非ご覧になってみてください。

リンク:【会社設立】会社を作るのに必要な印鑑(ハンコ)の種類と格安ではんこを作る方法

上の記事でも書いたとおり、新米社長は『はんこの森』さんから購入したハンコを使用しています。

値段は安いですが、使用感は問題ないので、人にもおすすめできる品質だと思います。

ハンコに特別なこだわりがない方はぜひ購入を検討されてみてはいかがでしょうか?

※なお、新米社長が購入したハンコはこちら

はんこの森 - 印鑑3本セット あかね

定款など、法人登記に必要な書類を作成

ここから司法書士の方に依頼をかけており、書類作成等は一通りおまかせしています。

ただ、おまかせすると言っても、下記のようなことはこちらで決める必要があります。

  • 法人の設立日はいつにする?
  • 決算月はいつにするか?
  • 資本金はいくらでスタートするか?(現在、資本金は1円から作れます)
  • 本店の所在地について
  • 事業内容はどうする?
  • 代表者は1人だけ?

以上のようなことを司法書士の方に共有した後、定款案を作成してもらい、問題なければそれがそのまま会社の定款となります。

事業内容は将来やりたいことも記載できるので、それも踏まえて決める

事業内容については設立当初に行う事業だけでなく、将来的にやりたい事業も記載することが可能です。

一度会社を作ってから、定款にない事業内容がやりたくなった場合、定款の変更を行う必要があります。

定款の変更には費用と手間がかかるため、現時点で将来的にやりたい事業内容が見えている場合は、それも事業内容として組み込んでおくことをおすすめします。

実際に私もそうしています。

本店の所在地について

本店の所在地についてですが、基本的には自身が所有している自宅や、事務所用として借りた賃貸物件、またはバーチャルオフィスになると思います。

住居として利用している賃貸の住所にすることも可能ですが、その場合、賃貸契約書に事業用事務所として利用可能な旨が記載されていなければ登記住所として登録はできません。

(正確には登録自体はできるのかも知れませんが、バレた場合、契約解除(解約)となるほか、損害賠償請求などのペナルティが発生する可能性があるため、一度大家さん or 管理会社に確認を取る必要があります。

黙ったまま、事務所として登録するのは絶対に行わないようにしてください。

私は実家の住所を本店としています。

もちろん、家族にもその旨は共有しており、許可をもらっています。

本店となった住所は公開され、誰でも検索可能となるので、その点もご注意ください。

公証人役場にて定款の認証を行う

これは完全に司法書士の方にお願いしていますので、私は何も行っていません。

なお、この時点で下記の金額が必要となります。

  • 収入印紙40,000円(ただし、電子定款にすればこの費用はかからない)
  • 認証手数料50,000円
  • 謄本交付手数料(定款枚数1つにつき、250円)

上でも少し書きましたが、電子定款にすれば40,000円を節約できます。

私も電子定款で作成しているため、この40,000円の費用はかかっていません。

資本金の払込証明を作成する

お金

定款の認証が完了したら、自分の個人口座に資本金を払い込みます。

なお最初私自身も一瞬混乱したのですが、現段階ではまだ法人の口座は持てていません。そのためここで発生する作業はすべて個人口座で行うものです。

これは実際に会社の資本金となる金額を代表者本人が持っていることを法務局へ証明するための書類となります。

そのため、代表者本人の個人口座に資本金分の金額を振り込めばOKです。
(今回のケースでは預け入れでも可能)

より詳細に話すと、資本金の払込証明を作成するためには、各出資者が資本金を発起人の個人口座に振り込む必要があります。

ただ、今回のように完全に1人で会社を作る場合は、自身の個人口座に資本金分を預け入れすればOKです。

実際に私も銀行の窓口で事業を話し、資本金として用意したお金を一度引き出し、すぐに預け入れしてもらっています。

通帳には資本金分の金額が出し入れされた記録が残りますので、それを資本金の払込証明としました

なお、資本金の払込証明として用意する場合は、銀行通帳の

  • 表紙
  • 裏表紙(表紙の裏柄のページ)
  • 払込金額が表示されているページ

の3ページ分のコピーを用意します。

法務局へ必要書類の提出

ここについては司法書士の方にすべてお願いしているので、私の方で書けるものは何もありません。

株式会社設立登記申請書や、登録免許税として収入印紙を貼る紙である収入印紙貼付台紙、公証人役場で定款認証を受けた謄本、個人の印鑑証明書、発起人決定書、払込証明書、会社員の届出書などなど、様々なものを用意する必要があるのですが、ここについては前述の通り、把握していません。

ここについては素人が手を出すには少し時間がかかりすぎるような気もしますので、専門家に依頼してよかったと心底思いました。

なお、この時点で登録免許税はだいたい150,000円ほどかかります。

これらの書類をまとめて法務局へ提出し、完了です。

土日祝日は法人設立的ない?

なお提出した日は会社設立日となる関係で、法務局がやっていない土日・祝日などは法人設立日として設定できません。

私ははじめこの事実に驚きましたが、まあそういうもんらしいです。

会社の設立日は人によってはこだわりがありそうな気もしますが…

なお、登記完了までは1〜2週間ほど時間がかかりますので、ここは焦らず、事業計画を詰めたりしていましょう。

印鑑カードは利用頻度多めの重要ツール

登記完了すると、印鑑カードがもらえます。これは履歴事項全部証明書(登記簿謄本)や法人の印鑑証明書を取得する際などに必要になるものです。

(余談)履歴事項全部証明書と登記簿謄本とは同じもの?

履歴事項全部証明書はいわゆる登記簿謄本のことで、登記簿謄本は昔使われていた名残で今も呼ばれているという形になります。そのため登記簿謄本と言われたら履歴事項全部証明書のことだと思ってしまって問題ありません。

そのため、登記簿謄本が必要になるシーンでは履歴事項全部証明書が必要になると認識してもらって大丈夫だと思います。

履歴事項全部証明書については下記の記事で取得方法などについて触れているので読んでみてください。

履歴事項全部証明書(登記簿謄本)を法務局で取得するのに必要なもの
履歴事項全部証明書(登記簿謄本)を法務局で取得する方法

履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が必要になるシーン

そんな履歴事項全部証明書(登記簿謄本)ですが、会社設立後は様々なシーンで必要になります。

法人口座を作るときや銀行融資を依頼した際の審査時、他にも行政に対する許可書の申請時(※)など、様々なシーンでこれらの書類は利用することになるので、取得方法は頭に入れておくようにしましょう。
(取得方法については上に貼った記事に書いてあるので、そちらをご参照ください)

※例えば法人名義で古物商を取得する際などに必要になってきます。

法人の印鑑証明書の取得方法について

また履歴事項全部証明書と並んで必要になってくる書類の一つに法人の印鑑証明書があります。

こちらについても下記のページで取得方法について解説しているので、参考にしてみてください。

リンク:法人の印鑑証明書の取得方法

国税に関する税務署への届け出

これで会社が作られます。おめでとうございます!と言いたいところですが、実は法人登記後もやることはたくさんあります。

まずは 国税に関する税務署への届け出 ですが、ここについてはお世話になっている税理士の方に依頼しています。

なので、具体的にどういうことをやったのかはざっくりとしか把握していません。

法人設立届出書や青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書などなどを出す必要があります。

また、このタイミングで履歴事項全部証明書も必要になります。

地方税についての各都道府県税務署・市町村役場への届け出

こちらについても税理士の方に依頼しており、私はざっくりとしか把握していません。

法人設立届出書が必要になるようなので、定款のコピーと履歴事項全部証明書を添付資料として一緒に提出します。

なお、これらの書類はインターネットからダウンロードできるようですが、例によって把握していません。

なお、ここの項目はひとくくりにしていますが、下記の2箇所に提出することになっています。

  • 市町村の税務課
  • 県税事務所

健康保険・雇用年金保険の加入手続きについての届け出を年金事務所へ行う

これは私の方で行いました。

会社の健康保険と年金に加入するための手続きです。

ここで申請を行い、会社の保険証が届いたら、国民健康保険から会社の保険への切り替え手続きを市役所で行う必要があります。

なお、この時点で自身への給与額や、給与の締日・支払日を決めておく必要があります。
(書類に記載する箇所があります)

ちなみに私は子供を扶養に入れたかったので、下記3つの書類を作成しています。

健康保険・厚生年金保険新規適用届

こちらから申請書はダウンロード可能です。

また、記入例もあるので、そちらを参考にしながら記入していきましょう。

なお、下記の書類が必要となります。

  • 履歴事項全部証明書
  • 法人番号指定通知書のコピー
    • 手元になければ、法人番号公表サイトで表示させた自身の会社の番号を印刷していくのでもOK
    • 私はこの方法をとっています。
  • 保険料口座振替納付書
    • ただ、まだ法人の口座を持っていなかったので、これは私は作成していません
    • 口座振替を行うまでは法人の本店住所に払込用紙が届くようです。
    • また、法人の口座を作成次第、口座振替の申請を行うことは可能です

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届

こちらから申請書はダウンロード可能です。

同じく、記入例もあるので、そちらを参考にしながら記入していきましょう。

必要な添付書類はありません。

健康保険被扶養者(異動)届

こちらから申請書はダウンロード可能です。

こちらも同じく、記入例があるので、そちらを参考にしながら記入していきましょう。

対象者のマイナンバーが申請書に記載されていれば添付書類は不要でした。

人によると思うので、上のページから添付書類については確認してください。

書類の提出方法

書類の提出方法は下記の3つから選べます。

  • 窓口提出
  • 電子申請
  • 郵送

後述しますが、私は窓口提出を選択しました。

申請書の書き方が間違っていないか不安がある方は窓口提出が絶対におすすめです。

その場で不明点は教えてもらいながら書け、そのまま提出可能です。

書き方で迷ったら管轄の年金事務所へ直接電話して聞くのが一番早い!

私はそれぞれの資料をExcel形式でダウンロードし、書けるところまでは自力で書き、分からないところは年金事務所へ直接電話して教えてもらいながら記入しました。

また、提出の際も年金事務所へ行き、電話で確認しきれなかった部分について直接対面でも教えてもらいながらそのまま提出するという流れになりました。

ここらへんの書類は素人にとっては何を書けばいいのやら?という項目が普通に並んでいたりするので、自力で調べるよりは直接聞いてしまったほうが早いです。

提出期限について

ちなみにこの社会保険適用の手続については、事案発生から5日以内に行うこと、と明記されています。

が、法人を作った際には5日以内に提出することは不可能なので、気にしなくて良いです。

実際に窓口でもそこについては何も言われていません。

ただし、この社会保険への加入は義務であるため、準備ができ次第すぐに届けは出すようにしましょう。

労働法に関する届け出の労働基準監督署への提出

これについては上にも書いたとおり、当面従業員を雇う予定はないので行っていません。

従業員を行う方は必要な手続きとなります。

雇用保険に関する届け出をハローワークに提出

こちらも同じく、上にも書いたとおり、当面従業員を雇う予定はないので行っていません。

従業員を行う方は必要な手続きとなります。

ここで一旦一区切り

お疲れさまです。これで一旦一区切り。で、良いでしょう。

ただ、まだまだやることはあります。

例えば事業をスタートさせるために下記のようなことはほぼほぼ必須かと思います。

  • 法人の口座を作る
  • 法人用のクレジットカードを作る

ただ、一旦ここまでくれば、会社(法人)を作る上での一通りの手続きなどは完了と言って良いかと思います。

私は専門家の方に依頼しましたが、ここに書いたことをすべて自分一人でやるというのは相当な労力と根気と時間が必要になります。

思い出づくりとか自分の会社を作る記念、としてやるなら良いと思いますが、私個人的にはこんなことに時間を使っていたら事業に集中できない!と途中で嫌になっていたかと思うので、やはり専門家の方々に依頼してよかったというのが正直な感想です。

なにはともあれ、会社を作るというのはある意味貴重な体験かもしれません。

将来「会社を作ったときは書類の書き方とかも分からなくて苦労したな〜」と笑い話にできるぐらいに事業を成功させて、成功の美酒に酔いしれたいものです。