私、新米社長の目標はFIREを達成することです。
ここでは私自身が目標としているFIREについて書いていこうと思います。
まず、FIREとは?
経済的に自立し、早期リタイアを実現することを FIRE(Financial Independence, Retire Early)といいます。
Financial Independenceで経済的自立、Retire Earlyで早期リタイヤ、というわけです。
これは最近流行っているムーブメントでもあり、日本だといわゆる早期リタイヤという呼び方のほうがピンとくる方も多いのではないでしょうか?
この早期リタイアには多額の貯金が必要なイメージを持つ人も多いと思いますが、FIREでは資産運用などをうまく活用し、日々の生活費を株などの配当金から得ることで働かずに暮らすことを実現しています。
(ここでは例として株を上げていますが、いわゆる不労所得で生活費をまかなっていく形です)
当然、配当金で日々の生活費を稼ぐには、それなりの資金がないと難しいですが、
- なるべく少しずつ資金を積み上げていくこと
- 日々の生活費を切り詰めていくことで必要になる生活費を少なくする
という発想により早期リタイヤに向けた敷居を下げているところに、昨今のFIREムーブメントの特徴があるような気がします。
昨今は娯楽を楽しむための資金は昔ほど必要にならなくなってきましたし、少ない生活費でも十分に充実した人生を送れるようになってきたため、そういう変化からもFIREというムーブメントが盛り上がっていると推測します。
「FIREってつまらなそう」などFIREには批判も多い?
ただ、
- 「そういう仙人みたいな生活は送りたくない」
- 「節約して暮らして何が楽しいの?」
という観点からの批判もFIREにはあったりします。
これは当然で、そもそも人それぞれ人生の価値観というのは違います。そのため、このFIREというムーブメントが肌に合わない人が多くいるのも事実。
また、 FIRE=慎ましやかに生きる
というイメージを勝手に抱いている方もいるのかもしれません。実際にFIREの生き方として紹介されるのはそのような生き方が多いかもしれませんが、働かなくても行きていける状態を作り上げ、生きるための労働(いわゆるライスワーク)から自由になれること、というのがFIREというものの本質なのかなと思っています。
ちなみに私自身を例に上げると、働くための仕事をしなくても生きていける状態であることは自分の精神に安らぎを与えてくれる、と思っている人間のため、FIREを目指しています。
また、私は子供を持つ親でもあるのですが、子育てをする上でも週5日の8時間、拘束時間が発生してしまう会社員という立場では、少々つらいのも事実。
(会社員という立場を不定しているわけではありません)
自分としてはなるべく子育てにも無理せず参加したいという気持ちもあるため、このような生き方を志向しています。
こちらのサイトは簿記学習で学んだことを日々公開していますが、簿記以外にもこのようなFIREに向けた資産運用のことや、また自分自身が事業を立ち上げた上で気づいたことなどについても書いていこうと思っています。
FIREに対する批判にはどのようなものがあるのか?
これは余談ですが、最近FIREに対する批判を某SNS上で直に目にする機会がありました。
どのようなことが批判の対象となっているのか興味があったため覗いてみましたが、私が目にしたものだと以下のようなことがFIREに対する批判として上がっているようです。
- 質素な生活を死ぬまでしたくない。
- そこまでお金のことを考えていて全く楽しそうじゃない
- 働かなかったら飽きそう
- FIREって言葉自体が胡散臭い
どれもFIREのことを理解していない人の言葉だなと思ったと同時に、FIREという言葉は正しく世間一般には認知されていないのだなと思いました。
FIREというのは働かない自由を手に入れている状態なので、私個人の意見としてはFIREを達成した状態のほうが基本的に楽しいと考えています。
なぜなら自分の好きなことをライスワークのことは考えずに行えるからです。
そのため働きたくなったら働くし(実際にFIREを達成しても、自分から働きだす人は多いそうです)、お金を沢山稼いで豪遊するのも良いでしょう。
FIREが胡散臭く見えてしまうのは、もはや宿命?
また、FIREって言葉自体が胡散臭い という批判ですが、これはある程度バズったワードには胡散臭い人達がやってくるのでしょうがないかなと思います。
私個人もこれは経験したことがあります。
私はソフトウェア・エンジニアとしてのキャリアも持っているのですが、私がエンジニアになる頃はまだエンジニアは誰もが憧れる職業ではありませんでした。
むしろブラック労働が日常化している、働きたくない業種として認識されており、友人からも
「エンジニアって大変なんでしょ?」
と意味もなく心配されたこともあるぐらいです。
ただ、皆さんも御存知のとおり、今ではエンジニアという職業にはキラキラしたイメージが付きまとっています。
そしてそんなイメージが出てきた頃に胡散臭い人達がインターネット上にたくさん現れはじめました笑。
「スクールで○ヶ月学んで月収〇〇万円!」
的なワードが飛び交い、実際に知人からも
「上で言われているような待遇って本当なの?」
と聞かれたこともあります。
そんな例を間近で見てきたので、今度はFIREが流行りかけてきているので、胡散臭い人たちもやってきたのだなと思っています。
FIREの本質を理解し、胡散臭いキラキラワードには惑わされないようにしましょう。
FIREするために必要な目標金額
では、実際にFIREを達成するためにはどれぐらいの資産があれば可能なのでしょうか?
FIREするために必要な金額というのは、その人の生活水準に左右されます。
例えば、不自由なく暮らすために必要な資金が年間300万円である人と500万円である人では、必要になってくる目標の金額は異なってきます。
例えば株などに投資できる金額が6,000万円あったとして、その投資金額に対して毎年5%の配当金を受け取れるようになっているとすれば、年間300万円あれば暮らせる人にとっては、この配当金だけで生きていける状況となります。
逆に不自由なく暮らすために年間500万円が必要となる人にとっては、上の例では年間の生活費を賄うことが出来ません。
配当金を得るために必要になる金額を1億円用意し、5%を配当金として毎年受け取れる状況を作り出さなければ、不労所得で暮らしていくことは出来ません。
勿論これらの例は説明のために非常にシンプルにしていますが、FIREするというのはこのように不労所得だけで生きていける状態を作ることとなります。
FIREの目安は資産額1億円?
「なんとなく必要になる金額とかは分かったけど、それって現実的なの?」
そう思われた方も多いと思います。
より具体的なお金のシミュレーションをしてみましょう。
日本人が一生涯に働いて稼ぐお金は2億円程度といわれています。
これは国税庁の民間年収調査を元にした、令和元年(2019年)の日本の平均年収の調査結果が436万円であることから、仮に20歳から65歳まで約45年働いたと仮定し、算出した数値です。
4,360,000 × 45 = 196,200,000 (およそ2億)
約2億の金額を生涯で稼ぎ、税金で引かれて手元に残るのが1億円ちょっとになると仮定すると、この1億という金額が生涯で稼ぐ金額のおおよその目安となります。
この1億分の資金をいかに早めに稼ぎ、資産運用に効率的に回して不労取得を積み上げていけるか?というのがFIRE達成のための一つのポイントになると思います。
FIREの目安は年間支出の25倍の金額
またFIRE達成のために必要な貯蓄額として、FIRE実践者の間で一つ定番となっているのは、年間支出の25倍という金額です。
これは例えば年間400万円で生活できる人であれば、その25倍、つまり1億円が必要になるということです。
上に書いた、日本の平均年収の調査結果の数値にも通ずるものがありますね。
なお、この数値のまま受け取ると、年間支出の25倍の資産が手元にあったとしても25年間しか暮らせないのではないか?と思われる方も多いと思いますが、この資産を少しずつ切り崩していくのではなく、この資産を投資元本として資産運用していく形となります。
FIRE達成のための大きな指針となる4%ルールとは?
そしてこの資産運用していく際の一つの目安となるのが、4%ルールと呼ばれるものです。
これは生活費を投資元本の4%におさめることができれば、資産を目減りさせることなく暮らしていくことが可能というものです。これは実際にFIRE実践者の間では有名なルールであり、実際に4パーセント未満に支出を抑えることができれば、高確率で30年以上資産を維持できるという調査結果も存在します。
ちなみにこの理論の根拠となるのは、
- 米国の株式市場が今まで年間平均7%の成長率で成長を続けてきたこと
- そして、インフレ率が3パーセントほどであることが考慮されて
- 差し引き4パーセントという値となっています。
仮に投資元本が1億円だとした場合は400万円、投資元本が7500万円だとした場合は300万円となります。
インフレ率の低い日本にいることを活かして、FIREの敷居を下げる
ただ、本当に4%が適切かというのは疑問の余地が残ります。
というのも、あくまでここで言われている4%ルールというのは米国の経済を反映させたものだからです。
当然、米国と日本ではインフレ率が異なり、そして日本のインフレ率は低水準です。
ですが、一方で日本から米国市場にも投資は可能です。
例えば S&P500
などの米国株式への投資することは、日本でもかなり浸透してきていますし、実際に私もこれらの投資を行っています。
関連リンク: 【投資初心者がつみたてNISAで資産運用に挑戦】つみたてNISAで購入した銘柄の組み合わせ
インフレ率の低い日本にいながら、年間平均7%の成長率で成長を続けてきている米国株式に投資ができるのだとすれば、日本にいたほうが米国で生活するよりもFIREのための目標金額を落とすことが出来ます。
例えば、日本のインフレ率を1%~2%と仮定することで、投資元本に対する生活費の割合である4%を、5%や6%まで引き上げることも可能かもしれません。
そのように考えを変えれば、例えば年間の支出金額を300万円と仮定し、4%ルールを5%ルールに変更して考えることで投資できる資産額が6,000万円あれば、FIRE可能ということになります。
※勿論、これらのインフレ率はあくまで仮定の話であり、当然為替の変動リスクがあります。
このように考えると、少しFIREに対する敷居が下がりますね。
ただ、資産6,000万円という金額も決して少ない金額ではないので、まだまだ壁が高いの事実です。
サイドFIREという生き方
そもそもFIREというのは、経済的自立のためにお金持ちになることを目指すのではなく、あくまで豊かな人生を生きるための一つの考え方に過ぎません。
そのため、何が何でも投資元本を貯めて、その不労取得で生きていかないといけない、というわけではないのです。
ここまでは資産運用だけで収入を得ていくことを想定して話をしてきましたが、FIREしたからと言っても副業感覚で小さな事業を始めたり、バイトをしてもよいわけです。実際にそのように暮らしているFIRE実践者は多いと聞きます。
ある程度の収入を資産運用でまかない、足りない分を無理のない範囲で自身が好む労働に従事することで稼ぐ、というのもFIREとしての一つのあり方として定着してきています。
そしてこのような生き方はサイドFIREと呼ばれています。
サイドFIREを目指す場合の目標金額
例えば投資を通じた収益だけでなく、自分の趣味を生かした副業で月に10万円稼ぐことができたとします。
仮に1月に必要になる生活のための支出を25万円と仮定し、ここに副業10万円分を考慮して、15万円分を投資による利回りで賄っていく必要があるとします。
そのうえで日本の投資環境をベースに(先ほどのインフレ率など)、投資元本の5%を投資による回収を目指すと考えると、投資の元本は3,600万円あれば実現可能となります。
さきほどよりもさらにFIREに対する敷居が下がってきたのが分かると思いますし、ここまで下げることができればFIREに対する可能性もより高まってくるのではないでしょうか?
FIRE実践者の間でよく聞く話として、FIREしても結局暇なので自分の好きな仕事をし始めたり、自分で事業を起こす人は多いそうです。
そういうことを考えると、このサイドFIREという考え方は多くの人にフィットするものとなるのではないでしょうか?
余談: 友人がもうすぐFIREしそう
ちなみにこれは余談ですが、私の友人でもうすぐFIREしそうな友人がいます。
その友人はお金の知識がとても豊富で、日々の資産運用についてはかなり細かいところまで調べ上げた上で実施しています。
また、本人も会社を経営しているだけあって、会社経営に関する様々な制度についても造詣が深く、THE お金マスターみたいな人間です。
最近は別の事業を新たに起こそうとしており、この前あったときはそれの事前準備でとても忙しいと言っていました。そして「忙しいけど、事業を起こすのは楽しい」とも。
勿論、既存の事業は順調そのもので、順風満帆といった様子。
自分も早くその域を目指したいところ。
こういう人間がFIREしていくのだな、と自分自身とても参考になりますし、私自身、今はお金のことについてもっと色々と知りたい欲があるので、FIRE目指して色々と動いていけたらと考えています。
意外とFIRE予備軍は周りにいたりする?
ちなみに上で話した友人はFIREのことも知っているため、明確にFIREを目標としていますが、ほかにも
「実はこの人って既にFIREしているんじゃないかなー?」
という人が周りに数人いたりします。
そんな人々の生活スタイルをザックリと書いてみようと思います。
(案外、「FIREしていますか?」って聞いたら、「しているよー」とかって答えてくれそうな気もする…)
FIREしている(疑惑)の人の生活、その1
昔お世話になったことがある、とある会社の経営者。
当時から自身の事業で既に個人資産が億を超えていた人ですが、最近は既存の、とある事業のオーナーになりながら悠々自適に暮らしている様子。
SNSで私は繋がっているので、その方の私生活を時折SNS上で見ることがあるのですが、時間には全く縛られていない様子で、かなり自由な生活を送っています。
コロナになる前は海外にもバンバン行っていましたし、まさに悠々自適といったイメージがピッタリの人です。
(いつもきれいな砂浜の写真とか上がっていて、ここってハワイ?モルディブ?とか、羨ましい気持ちになりました。)
最近はほとんど会う機会もなくなってしまいSNSで写真を見るぐらいですが、会って色々話を聞いたら絶対面白いよなーと思っています。
FIREしている(疑惑)の人の生活、その2
もうひとりは、とある商品のレンタル事業をやっている人。
現代でいうサブスクリプションサービス的なことをやっている人です。
取り扱っている商品の内容的に、一個の契約でそれなりの収益が上がるので、毎月最低これぐらいは契約を継続させておき、契約を解除する人が出てきたらその時だけ営業をかける、というスタイルで事業をやっています。
(商品の性質上、数ヶ月にまたがってレンタル契約を結ぶ顧客がメインとなっています)
このような事業スタイルとなっているため、契約の最低数を下回らない限りは自宅でのんびりNetflixを見たりしているそうです。営業の必要もないし、ウェブなどでの集客も全く頑張っていません笑。
あと、その方はDIYなどが趣味のようで、様々な家具を自作して楽しんでいます。
会うたびに時間に縛られていないなー、という印象を抱く、THE 自由人といった人です。
おまけに服装もいつもラフ。これからハワイにサーフィンでもしに行くのかな?といつも思っています。
ただ、会って話すたびに、その時その時のホットトピックについての話をしたりして、アンテナは常にあらゆる方向に張っているのだなといつも驚かされる人です。
FIREの解説動画
実際にFIREというのものがどういうものかもっと知りたいので、解説動画とかはYouTubeにないの?と思った方へ
もちろんあります!
リベラルアーツ大学(通称、リベ大)というYouTubeチャンネルでFIREというものについて動画で解説してくれているので、こちらを一度見てみるといいと思います。
ちなみにこちらの動画を作成されている両学長も、既にFIREされているとのこと。
FIREについてもっと知りたい方向けの書籍
FIREに関する書籍についても、いくつか存在しているので、そちらを紹介していきます。
FIREについてもっと知りたい方は目を通してみることをおすすめします。
下記のリンクはどれもAmazonへのリンクとなりますが、レビュー欄も併せて読んでみると面白いと個人的には思いました。
FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド
私がFIREについて興味を持った際に、まっさきに手を取った本です。
あくまで海外の話であり、日本とは税収など諸々の条件が異なる、という事実には注意しておく必要があります。
手法を忠実に再現するよりは考え方を吸収するという意味合いで読むのを個人的にはおすすめします。
FIRE 最速で経済的自立を実現する方法
こちらも同じく、考え方を吸収するという意味合いで読むぐらいがちょうどよいと思います。
FIREを達成できる手法ではなく、あくまで考え方に触れるための本です。
本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法
この本などはAmazonレビューを見るとかなり荒れている印象です。
ただ、個人的にはFIREは人それぞれのやり方があると思うので、手法自体に対しては批判的な意見が出るのも仕方ないと思います。これは上の2つの著書に対しても言えることです。
その人の経済水準や持っているスキル、収入体系などによりFIREへの道のりは大き変わるので、この本に関しても、一つの参考程度に読んでおくのも良いかもしれません。
FIRE目指して引き続きがんばります
自分も早くFIRE達成できるように、1日1日頑張って行こうと思います。
まずは現在の事業をしっかり軌道に載せ、事業収入を安定させていくことが自分にとっては1つ目の目標ですね。
このサイトではFIREに関する話題、資産運用に関する話題についても定期的に発信しているので、是非他の記事も読んでみてください。