補助簿とは?
仕訳帳と総勘定元帳は貸借対照表と損益計算書を作成するために必要な帳簿で、主要簿と呼ばれています。
これとは別に補助簿と呼ばれる、取引の詳細を別途記録する帳簿があります。
補助簿は名前の通り、主要簿の不十分なところを補うために特定の取引や勘定について記録する帳簿のことです。
日商簿記3級で出題される可能性のある補助簿の一覧
今回はこの中から受取手形記入帳について書いていきます。
受取手形記入帳について
手形に関する取引の仕分けを見ても、下記のような情報はわかりません。
- 振出人
- 引受人
- 満期日
- 手形代金の支払場所など
そこで 受取手形記入帳
と 支払手形記入帳
という2つの補助簿を作成して手形の管理を行います。
受取手形記入帳の書き方
それでは取引の例を見ながら、実際に受取手形記入帳を作成していきましょう。
- 6月2日 – A者に対する売掛金の回収として、A社振り出し、当社受取の約束手形¥300,000(手形番号: 10, 支払場所: AA銀行、満期日7月31日)を受け取った
- 6月10日 – B社に商品¥100,000を販売し、代金としてC社振り出し、当社受取の約束手形¥100,000(手形番号:15, 支払場所: BB銀行, 満期日: 9月30日)を受け取った。
実際に書き込まれる受取手形記入帳が下記となります。
受取手形記入帳の書き方のポイント
手形種類
の欄には、今回のように約束手形の場合には約
と記入します。摘要
欄には、仕訳をした場合の相手勘定を記入します。- 支払場所は通常、取引銀行です。本店・支店(支店名)を記入する場合もあります。
てん末
欄は対象の手形がその後どうなったかを記入します。手形記入帳はあくまで補助簿のため、今回の例に書いたような代金受け取り
ということではなく、例えば別の言葉で表現することも可能です。いずれにせよ、最終的にどうなったかを誰が見ても分かるような言葉で記入していきます。