月割り計上について

月割り計上の考え方 用語

こんにちは、日々FIREを目指して簿記学習をしたりし、マイクロ法人と個人事業主を使い分けて自身の事業拡充に向けて駆け回っています、新米社長です。

今日は簿記の学習において出てくる月割り計上に関するお話です。

月割り計上とは?

月割り計上とは、決算をまたぐようなケースで、月ごとのお金の流れを正確に把握するために、月割で計上することを言います。

例えば、この後の例題でも書きますが、1年に一度支払いを受け取るものがある場合、その支払が発生してから1年が経つまでに期をまたぐケースはよくあると思います。

そのような場合、期をまたぐ前の段階では、支払いは受け取れていないので、資産は増えていませんが、正確にはその期間も収益(資産の増加)は発生していることになります。

その収益の額を正確に計算するために、月で割って正確な値を計上していく、というのが月割り計上となります。

月割り計上の計算方法を例題を用いて開設

それでは、実際に計算を行いながら月割り計上を行ってみようと思います。

まずは下記が例文となります。

  • X0年12月1日
    • 現金500,000円を貸し付けた。
    • 利率は年6%となる。
    • 貸付期間は1年
    • 利息は現金返済時に受取る予定である
  • X1年3月31日
    • 本日決算日。利息は月割り計上して良い
  • X1年4月1日
    • 翌期首の仕訳を行う
  • X1年11月30日
    • 元金と利息を現金で受け取った

例題の中で決算日について、利息は月割り計上して良い旨が書かれています。

ここで重要なのが、利息は現金返済時に受取る予定である と書かれているということです。

そのため、利息は文字通り、現金返済時に受け取ることになるのですが、12月から3月までの利息は当期(X1年3月期)に発生している利息となります。

図に表してみると、下記のようになります。

月割り計上の考え方

以上のことを踏まえて、利息に関する金額は説いていく必要があります。

それでは、早速仕分けを行っていきましょう。

月割り計上を用いた際の計算方法

まずは

  • 貸し付けた金額
  • 利率

を用いて、実際に発生する利息を計算します。

500,000 × 0.06(6%) = 30,000

以上のように、利息自体は30,000となります。

そして今回はさらに、4ヶ月分の月割り計上を行うため、下記のような計算を加えます。

30,000 × 4 ÷ 12 = 10,000

これは12ヶ月分のうち、4ヶ月分の利息を計算する必要があるためです。

今回は式を2つに分けて考えましたが、まとめて下記のような計算式で表しても良いでしょう。

500,000 × 0.06 × 4/12(4分の12 ) = 10,000

これで4ヶ月分の利息の金額が算出されました。

この利息は今期分の利息(収益)ですが、受け取るのは来期となります。

そのため、未収利息という勘定科目を用いて仕訳を行います。

実際の仕訳は下記のとおりとなります。

日付借方科目金額貸方科目金額
X0年12月1日貸付金500,000現金500,000
X1年3月31日未収利息10,000受取利息10,000
X1年4月1日受取利息10,000未収利息10,000
X1年11月30日現金
500,000
貸付金
受取利息
500,000
30,000

なお、4月1日時点で行われているのは逆仕訳というもので、これは決算に出てくる内容となります。

この決算に関する内容は下記のページで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

関連リンク:日商簿記3級に関する学習内容のまとめ(決算手続き)

月割り計上は慣れてくれば、すぐに計算式を用いて算出できる、『意外と簡単な項目』なので、何度か復習して慣れていければと思います。

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