未収手数料について
手数料としての収益は発生しているものの、その代金が未収の場合、未収手数料(みしゅうてすうりょう)勘定として処理します。
つまり、手数料に関する未収の収益を処理する際に利用される資産の勘定科目のことを未収手数料として処理します。
例えば、受け取るべき手数料が発生した際、当期の収益としてそれらは計上すべきですが、次期以降にその受取りを行うことになった場合、当期の収益としては計上出来ません。
そのようなケースにおいて、決算整理の一つとして、当期に計上すべき収益を次期以降に受け取ることを見越した上で、未収手数料という勘定科目を利用して、当期の収益に計上する会計処理を行います。
なお、代金をつけとる期日がすでに過ぎている場合には未収入金として処理を行います。
未収手数料は資産の科目
未収手数料は資産の科目です。
未収手数料は増加したら借方に、減少したら貸方に記入します。
なお、貸借対照表を作成する際には、未収収益と記述するケースもあります。
この勘定科目については未収収益についてで詳しく説明していますので、そちらも合わせてご参照ください。
未収手数料勘定を用いた仕訳の例
- 3月31日、決算日。受取手数料¥30,000の代金が未収であるが、代金は翌期に受け取る予定となっているため、未収手数料として処理する。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
未収手数料 | 30,000 | 受取手数料 | 30,000 |
翌期首になったときに行う、再振分仕訳について
なお、この場合、翌期首になったときに決算とは逆の仕訳(これを再振分仕訳と呼びます)を行います。
具体的には下記のような仕訳が行われます。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
受取手数料 | 30,000 | 未収手数料 | 30,000 |
これはそのまま真逆の処理を行うだけなので、見た目にも理解しやすいと思います。