当座借越という勘定科目について

負債 科目

当座借越について

当座借越という勘定科目は、日商簿記3級の出題範囲の勘定科目です。

本来、小切手を振り出すことができるのは当座預金口座の残高の金額までとなります。
それを超える額の小切手を振り出した場合、取引銀行は支払いを拒みます。このことを支払拒絶といいます。

また、このような小切手のことを不渡小切手といい、不渡小切手を振り出したものは信用を落とすこととなります。
そのため不渡小切手になることを避けるため、銀行側と当座借越契約を結び、当座預金口座が ¥0になっても一定額までは支払ってもらうことが可能になります。

この当座貸越契約に関する貸方残高については仕訳帳には明記されません。これは別途補助簿である当座預金出納帳を用いて管理することになります。

もし決算時まで当座預金の貸方残高が残っていた場合には、決算整理として当座借越勘定や借入金勘定へ切り替えます。

当座借越は負債の科目

当座借越は負債の科目です。

当座借越は増加したら貸方に、減少したら借方に記入します。

当座借越が利用されるケース

当座預金や小切手などが出てくるケース

当座借越は、当座預金口座の残高の金額以上の小切手を振り出した際に発生しますので、当座預金や小切手が利用されているケースで、 かつ決算を迎えるような場合はこちらの勘定科目が用いられる可能性があります。

当座借越勘定を用いた仕訳の例

当座借越が生じてそのまま決算を迎えた場合、当座借越勘定へ振り替え、そしてよく期首には再び適切な資産の勘定科目へ再振替仕訳を行います。

  • 3月31日 – 決算日。当座預金の貸方残高¥1,000,000について、当座借越勘定へ切り替える。
  • 4月1日 – 期首。当座借越勘定¥1,000,000は当座預金勘定へ再振替仕訳を行う。
借方科目金額貸方科目金額
3月31日当座預金1,000,000当座借越1,000,000
4月1日当座借越1,000,000当座預金1,000,000

当座借越勘定で関連する補助簿

当座預金出納帳

当座預金を用いた取引の内容を詳細に記録しておくための帳簿として当座預金出納帳を用います。

こちら(当座預金出納帳について)で詳しく説明していますので、参照してみてください。

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