こんにちは、日々経営者として切磋琢磨しています、現在FIREを目指し中の新米社長です。
今日はさくらのレンタルサーバの移行ツールに関するお話です。
先日さくらのレンタルサーバの移行ツールが提供開始されました。早速私のこのサイトも試したところ、移行ツールを実施させるだけで下記のようにパフォーマンスが改善されました。

移行ツールを実施するだけでこのようにパフォーマンスが改善されるため、まだ実施していない方はおすすめです。
ちなみに今からさくらのレンタルサーバに契約される方はすでにこの高速サーバを最初から利用できるようになっています。
さくらのレンタルサーバはもう10年近く利用していますが、とてもおすすめできるレンタルサーバの一つですよ。

移行ツールを使う前に気をつけること

さて、そんな移行ツールですが、移行ツールを実施する前に予めご自身のサーバ状況をチェックしておく必要があります。
具体的には下記のような点に気をつけておく必要があります。
- 移行によりサーバーのIPアドレスが変更になるため、ご利用のウェブアプリケーションでIPアドレスに依存する仕様の場合は利用できなくなる可能性があります。
- 移行ツール実行後は、完了するまで機能の中断およびキャンセルが行えません。
- 移行中はWebサイト、メールの利用など、さくらのレンタルサーバ全ての機能が利用できなくなります。
ほかにも、
- SSL発行中は移行を控えるようにする
- 一部引き継がれない設定やログがある
(具体的には下記のようなものです)- IPアドレス
- IPv6アドレス
- ホスト名
- SSHログインに関する履歴
- さくらのネームサーバーを利用していない場合や、別の会員IDで管理している独自ドメインの場合はIPアドレスの書き換えに対応していないため引き継がれないよう
- リソースブーストに関する設定や予約
- データベースがMySQL5.7以外の場合は利用できない
- アクセスログは過去のものは引き継がれるが、移行当日の情報はライトプランの場合は引き継がれない。また、スタンダード以上の場合、移行処理が午前0時をまたぐと一部記録が保存されない場合がある
- エラーログも同じく
- Webalizer ログも同じく
- リソースグラフは移行当日のものは引き継がれない
- Perlバージョン 旧サービスでOSが9系の場合、5.14.4から5.26.3になる
- メール送信グラフが移行当日のものは引き継がれない
- 送信メールリストが移行当日のものは引き継がれない
- バックアップ&ステージングを利用していると警告が表示され、移行ツールの利用ができない
- WAFは設定は引き継がれるものの、過去のログは引き継がれない
- .htaccessに下記の設定がある場合、以下のように置換される。
SetEnvIf REDIRECT_HTTPS (.*) HTTPS=$1
↓
#SetEnvIf REDIRECT_HTTPS (.*) HTTPS=$1
AddType text/x-server-parsed-html ~
↓
AddOutputFilter INCLUDES ~
というわけで、例えばWordPressを利用しているだけでSSL発行中とかでなければ、大抵の方は問題なく移行できそうだと思います。
データベースのホスト名の確認

また利用しているウェブアプリケーションの設定でデータベースのホスト名が「mysql○○.db.sakura.ne.jp」で記述されている場合「mysql57.アカウント名.sakura.ne.jp」に変更する必要があります。
(〇〇は任意の数値で、たしかにさくらのレンタルサーバのコントロールパネルで私が利用しているデータベースの文字列を見ると、〇〇のところが別の文字列になっていました。)
私は以前はmysql○○.db.sakura.ne.jpという形式でしたが、前にMySQLのアップグレードを行って5.7にした際に、mysql57.アカウント名.sakura.ne.jpになっているので、こちらについては問題なさそうです。
もし古いMySQLのまま利用されている方は移行ツールを実施する前にMySQL自体を5.7にアップグレードする必要があるかと思います。
こちらについては別途さくらのレンタルサーバ側から案内が来ていると思うので、そちらを参照してみてください。
高速サーバへの移行手順
移行方法については下記の記事で紹介しているので、こちらもご参照ください。

ちなみに移行時間はだいたい2〜3時間ほどで完了しました。