こんにちは、マイクロ法人の経営とフリーランスとして事業で日々駆け回っている新米社長です。
今日はもしかしたら皆さんの会社内の経理でもちょくちょく出ているかもしれない、仮払金についてです。
旅費交通費を出張に赴く従業員に前もって渡しておくシーンなどは経営者であれば、「ああ、あるな」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
仮払金とは?
仮払金とは使い道や金額などがまだ決まっていない支払いを、ひとまず計上しておくための勘定科目です。
現金などを渡したが勘定科目が決まっていない場合、または金額が決まっていない場合、またはどちらも決まっていない場合、仮払金勘定で処理します。
ただ、これだけだとよくわかりませんので例を出して説明します。
仮払金が登場してくる例
例えば会社の従業員が出張で遠方に行くとします。
その際に従業員に建て替えてもらうケースでは、出張費用が高額になると従業員に負担がかかります。そこであらかじめ「出張にかかりそうな費用」を会社側から従業員に貸し出します。この一旦貸し出しお金が仮払金です。
会社から従業員に仮で払った金額というわけですね。
仮払金は名前の通り、仮の勘定科目となるため、実際に利用用途や金額が確定したら正しい勘定科目に切り替える必要があります。
このような実際の仕訳の例については、このページの最後に説明しています。
仮払金が登場するビジネスシーン
仮払金とは以上のような性格を持つ勘定科目ですが、実際にビジネスの場で登場してくるシーンをもう少し箇条書きで整理してみます。
まずは上にも話したように従業員が出張するようなシーン
それから取引先との食事の際に、その費用が会社の交際費として経費処理されることを前提に事前にある程度の金額を従業員に渡しておくようなケース。
他には交際費が認められている会社の役員などに、会社の経費として処理されることを前提に前もってお金を渡しておく場合など。
こうやって少し考えるだけでも結構出てきますね。
仮払金は資産の科目
さて、そんな仮払金は資産の科目となります。
資産の勘定科目のため、仮払金は増加したら借方に、減少したら貸方に記入します。
仮払金勘定を用いた仕訳の例
次に仮払金勘定を用いた仕訳の例について考えてみましょう。
ここでは先程も例に出した従業員の出張を例にしてみます。
- 社員の出張のため、旅費の概算¥100,000を現金で渡した。
- 社員が出張から戻ってきた。旅費は¥80,000だったため、差額の¥20,000を現金で回収した。
– | 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 仮払金 | 100,000 | 現金 | 100,000 |
2 | 旅費交通費 現金 | 80,000 20,000 | 仮払金 | 100,000 |
このように仮払金が出てきたら、その後に正しい勘定科目に切り替える必要があるのだなと頭に入れておくことが大切です。